片岡 啓子(ソプラノ)
Keiko Kataoka (Soprano) 



国立音楽大学卒業。同オペラ研修室修了。文化庁国立オペラ研修所第一期修了。1974年、日伊声楽コンコルソ入賞。1976年、文化放送音楽賞受賞。同年文化庁派遣在外研修員としてミラノに留学。1978年、日本でオペラデビュー(「コシ・ファン・トゥッテ」)後、再度イタリアへ渡り、ミラノ・スカラ座歌手養成所にて研鑽を積む。イタリアでは、リア・グァリニー、アントニオ・ベルトラミの両氏に師事。1979年ヴェルディ国際声楽コンクール第3位(1位なし)、1980年パルマ国際声楽コンクール第2位、1981年トレヴィーゾ国際コンクール第1位と輝かしいコンクール歴を重ねた。この間、二期会オペラ公演に登場、1980年ヴェルディ「トロヴァトーレ」で絶賛され、第8回ジロー・オペラ賞を受賞。国際舞台での活躍はめざましく、1981年パルマ歌劇場においてヴェルディ「アルヅィーラ」のタイトルロールを歌ってイタリアデビューを飾って以来、ヴェルディ「アッティラ」「ナブッコ」と立て続けに成功を収め、近年も同歌劇場にヴェルディ「アイーダ」で2年連続出演、大喝采を浴びた。イタリアをはじめヨーロッパ各地で、ヴェルディ作品を中心に活躍している。日本でも、二期会公演、藤原歌劇団公演などに出演。イタリア・オペラ公演のドラマティック・ソプラノ役に欠くことの出来ないプリマドンナとして、その地位を確固たるものとしている。1994年には、サントリーホール大ホールで、大野和士指揮東京フィルハーモニー交響楽団との共演による「ヴェルディのヒロインたち」リサイタルを開催、絶賛を博す。1998年にも、同じサントリーホールで、イタリアから指揮者にエドアルド・ミュラー、テノールにアルベルト・クビードを招き、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団との共演で、「ベルカントオペラの名歌を集めて」リサイタルを開催、その実力を余すところなく披露した。「ヴォーチェ・ヴェルディアーナ」(ヴェルディ歌いの声)と評される圧倒的なベルカントで、現在人気実力とも日本を代表するソプラノ歌手の一人である。日本声楽アカデミー会員。